「採集はパソコンを持って」

ウスアオアヤシャク

ギンモンスズメモドキ

 

ウスアオアヤシャク

ギンモンスズメモドキ


  6/9(土曜)、発電機の修理が完了したので、パナソニックの3CCDデジカム(デジカメでは無く、
 3板式のビデオカメラ、数字よりは解像度、発色など普通のデジカメより良いはず)を持って丹沢
 に夜間採取に出発。SDメモリーカードに168万画素の画像を記録できるが、64MBでも80枚程度
 しか撮影できないので、この画像をストックするための愛用のバイオノートR505も持参。
 昔はネットと三角紙、毒筒だけ持って歩いていたわけでえらい違いです。
 当然、車がなければこのような採集は全く不可能。

  いつもの様に、誘蛾灯、水銀灯、普通の蛍光灯を付け、蛾の飛来を待つ。普通、蛾の採集には
 白い幕を張りますが、これでは撮影したときに雰囲気が出ないので、代わりに膜に止まった蛾を
 撮影しやすいように2mの架台を組み立てた後、適当な木の枝をぶら下げます。
  最近このために通っている採集場所は丹沢か奥多摩の小菅、7時過ぎる頃から蛾の飛来始まる。
 いつもの場所ですから、新顔におめにかかることは期待しない。モンキシャチホコなど私にとっての
 新記録種も撮影しています。撮影に使う照明は水銀灯の明かり、5Wのビデオライト、
 またはデジビデ用のストロボ。光源が違う場合ホワイトバランスには注意すること。
  撮影が目的ですから数はあまり必要ないのですが、場所と気象条件が良いと直ぐに数百匹の蛾が
 集まってしまいます、次々に撮影していると80枚の記録枚数は1時間ももちません。
  満杯になったSDカードを持って車の中のバイオノートR505に画像を移動。普通、店終いの1
 までこれを繰り返すと,記録した画像枚数は4~5百枚。全く採集しないと、当然ですが飛来した蛾の
 数は減らないので、満員状態、お目当ての蛾がいても他の蛾が邪魔して次第に撮影困難となります。

  これらの膨大な画像はバイオノートにおまけであらかじめインストールされている画像管理ソフト
 Picture Gear 5.0で整理します。これは便利なソフトです。画像で同定したものは「同定済み」
 フォルダーを作ってここにドロップインしてゆきます。キーワードに種名を入れこれで検索することも可能。
 数年前に私が提案した「デジタル標本箱」が極めて簡単に出来上がります。

 来週からはまた2週間ほど出張。週末はテキサスでこのシステムを使い、せっせと蛾の画像集めに励む予定。

文:中尾健一郎氏よりの送付された原稿より

 

中尾健一郎氏